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全國主要病院に於ける戰時子宮垂脱症増加の統計的觀察
三谷 靖
1
,
松本 淸一
2
,
岩館 昌秋
2
1長崎醫科大學産科婦人科學教室
2東京大學醫學部産科婦人科學教室
pp.95-101
発行日 1948年6月1日
Published Date 1948/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200116
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余等1)2)は先に東大教室で戰時殊に昭和19-20年に子宮垂脱症患者が増したと報じたが,同樣事實は又山田3)(京都府立大)、石川4)(東大分院)、原5)(日赤産院)等によつて認められ、著者の一人松本6)は森田、河野と共に既報各氏の材料から孰れも19年より著増を認める點で一致する事を指摘し且昭和醫大でも同樣と報じ、更に本年度日婦總會には余等の他、鈴木、佐藤(福島女專)、花岡(長野日赤)、坂部(京都府立大)等の報告あり、坂部は都市での増加は農村より著しいと報じてゐる。余等は此の現象の全國的傾向を知るため、各地大病院に一定調査票を送附し各病院での統計結果の教示をお願ひしたが、各位の熱誠な協力を得て此の結果を集計し得たのでその概略を報告する。尚調査票の送附を賜つたのは、東北大學(篠田教授)、秋田日赤(關博士)、千葉醫大(岩津教授)、日赤産院(久慈博士)、昭和醫大(藤井教授)、東京女醫專(堤教授)、東京遞信病院(安井博士)、諏訪日赤(小林敏博士)、長野日赤(小林隆博士)、竹山病院(萩野博士)、名古屋大學(吉川教授)、金澤醫大(笠森教授)、京都府立大(山田教授)、大阪市立醫專(藤森教授)、甲南病院(篠原博士)、九州大學(木原教授)、熊本醫大(長谷川教授)で記して懇篤な協力を深謝する。
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