総説 月經周期に關する再検討・1
第一講 無排卵性月經(周期)の發見とその舊學説に及ぼせる影響
安藤 畫一
1
1慶應義塾大學醫學部
pp.1-13
発行日 1946年7月20日
Published Date 1946/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200071
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人に於ける月經周期に關する知見は,哺乳獸の發情周期・殊に猿類の月經周期の研究によりいちゞるしく擴大・改變せられて,動かす可らざる鐵則と信じられてゐた學説の根底に甚大な動搖を惹起したものが少くない。しかしてこの種の研究の多くが,研究の性質上物資に惠まれた米國學者に偏在する傾向を示し,獨逸の學者には餘り關心をもたれなかつたために,多く獨逸文獻に注意してゐた我國産婦人科學界には,あまねく紹介せられてゐないのを遺憾とし,あへて本講を草した次第である。まづ特に重大なる無排卵性月經の概要を敘述する。
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