増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
産科編
IX 分娩処置・異常分娩
無痛分娩
坊垣 昌彦
1
1東京大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター/麻酔科・痛みセンター
pp.339-341
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103756
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背景・目的
欧米では無痛分娩がごく日常的に行われているが,日本ではまだ普及率は低い.普及しない理由として,陣痛の痛みに耐えることを美徳とする日本人特有の文化的背景も挙げられるが,実際には各施設での産科医・麻酔科医のマンパワー不足によるところも大きい.マンパワー不足の問題はすぐに解決するものではないが,近年の少子化・出産年齢の高齢化といったライフスタイルの変化に伴って,無痛分娩に興味をもつ妊婦は着実に増加している.こうした妊婦側の需要の増加を受けて供給する医療従事者側の意識も変化してきている.今後は無痛分娩を実施する施設が増加し,日本でも徐々に無痛分娩が普及していくものと思われる.
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