今月の臨床 子宮体がん診療アップデート
診断のトピックス
2.子宮体がんの新しいステージング
園田 豪之介
1
,
牛嶋 公生
1
,
嘉村 敏治
1
1久留米大学医学部産婦人科
pp.448-451
発行日 2013年5月10日
Published Date 2013/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103391
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●改訂された子宮体癌進行期分類では旧分類IA期とIB期を統合してIA期とした.旧分類IA期,IB期と新分類のIA期の生存率が同様であったことより,今回の改訂は予後を正確に反映しているものと評価できる.
●子宮頸部浸潤は,頸管腺のみの浸潤よりも腫瘍の分化度や間質浸潤の深さが予後因子として重要である.
●腹水細胞診は進行期決定のための要因とはならないまでも,予後因子としては存在している.今後は術後療法が省略される症例が増加すると思われるが,それらの症例の予後については十分注意して観察する必要がある.
●旧分類において子宮頸管腺のみへの浸潤例(IIA期)や腹水細胞診陽性のみの症例(IIIA期)のなかには,新分類においてI期となった症例がある.分類の改訂により症例数の変化がみられる.
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