特集 頭頸部癌の術前・術後管理のコツ
術前
診断・ステージングのコツ
長岡 真人
1
Masato Nagaoka
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
キーワード:
頭頸部癌
,
術前管理
,
診断
,
ステージング
,
身体診察
Keyword:
頭頸部癌
,
術前管理
,
診断
,
ステージング
,
身体診察
pp.687-690
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001132
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はじめに
頭頸部癌は,部位ごとの解剖学的特性も把握した診断が大切である。検査計画を立案する前に,身体診察が基本となるが,臨床病期分類には「頭頸部癌取扱い規約」によるTNM分類が用いられる。具体的には,原発部位,リンパ節や遠隔転移などを内視鏡検査,画像検査,組織検査で評価する。頭頸部悪性腫瘍全国登録の2020年度初診症例の報告書1)では,リンパ節転移を認める症例は42.6%である一方,遠隔転移を認める症例は2.9%と少ない。また,解剖学的特徴として体表に近い部分であるため身体診察から得られる情報は多く,正確な評価が重要である。
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