今月の臨床 性感染症と母子感染─最新の診断と管理
母子感染
最新の管理法
1)梅毒
谷口 晴記
1
,
田中 浩彦
1
,
鳥谷部 邦明
1
,
千田 時弘
1
,
井澤 美穂
1
,
伊藤 譲子
1
,
朝倉 徹夫
1
1三重県立総合医療センター産婦人科
pp.76-82
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103246
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●梅毒の母子感染予防のために,妊娠初期にカルジオリピンを抗原とする非特異的検査であるSTS法と梅毒トレポネーマを抗原とする特異検査(TPHA法もしくはFTA-ABS法)を必ず行う.
●感染が判明した場合,妊娠週数にかかわらず経口合成ペニシリン剤(アモキシシリン,アンピシリンを1日500 mg×3など)を投与する.
●無症候性梅毒の場合,STS法の数値が低くても母子感染例があるので,感染が確認された場合は治療を開始する.
●治療を行った妊婦では妊娠28~32週頃と分娩時にSTS法を行い,治療効果を判定する.治療が行われた場合,妊娠中期に超音波検査(肝腫大,胎児腹水,胎児水腫や胎盤肥厚の検査)を行う.
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