今月の臨床 性感染症と母子感染─最新の診断と管理
性感染症
最新の診断と治療
3)淋菌感染症
菅沼 牧知子
1
,
三橋 直樹
1
1順天堂大学医学部附属静岡病院産婦人科
pp.47-51
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103241
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●淋菌感染症は,性感染症で,特に10~20歳台の男女に蔓延しているが,無症状のこともあり放置されていることも多い.
●妊婦が淋菌性子宮頸管炎を合併すると,新生児に淋菌性結膜炎を起こすことがある.昔は,これが失明の大きな原因となっていた.現在は,新生児全例に予防として抗菌薬の点眼が行われている.
●女性では,淋菌による子宮頸管炎を放置すると,卵管から骨盤内に感染が波及し,子宮外妊娠や不妊症の原因となることがある.そのため,早期発見,治療が重要である.
●抗菌薬に対する多剤耐性化が進み,治療はセフェム系抗菌薬の注射薬が第一選択となっている.
●近年の性行動の多様化を反映し,性器外の感染例が増加している.
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