今月の臨床 前置胎盤と癒着胎盤─ワンランク上の診断と治療
前置胎盤
5.低置胎盤の分娩指針
蓮田 淳
1
,
古川 誠志
2
,
鮫島 浩
2
1藤元早鈴病院周産期医療センター
2宮崎大学医学部産婦人科
pp.737-743
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103119
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●低置胎盤では経腟分娩を試みることができるが,母児の双方にとってハイリスクである.超音波検査所見や緊急時の自施設の対応能力を考慮し,分娩様式を決定する.
●胎盤下縁から内子宮口までの距離が2 cm以下の場合は,帝王切開を原則とする.
●経腟分娩を試みる際は,輸血の準備も含めて体制を整える.
●子宮口が3~4 cm開大した時点で人工破膜を行う.ただし,事前に児頭が下降していること,臍帯が先進部近くにないことを確認しておく.
●分娩中に出血量が増加した場合には速やかに帝王切開に切り替える.
●胎盤娩出後の弛緩出血に注意する.
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