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編集後記
倉智 博久
pp.114
発行日 2012年1月10日
Published Date 2012/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102900
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最近の話題は,経済に関連することが目立ちます.何と言っても世界的な関心事は,ヨーロッパの経済危機です.ユーロの凋落は目に余るものがあり,ギリシャの経済危機はどうしたら乗り越えられるのか,想像を絶する状況ですし,それに続いて,イタリア,スペインという大国の経済も危ない状況と聞きますと暗然たる気持ちになります.これらの南欧諸国は,ギリシャ文化,ローマ帝国そして,無敵艦隊を誇った国々であることを考えると,国家の栄枯盛衰を感じざるを得ません.今や,経済は世界中の共有物であり,ヨーロッパで大きな経済的問題が起こると,わが国も米国や中国も他人事ですまないのです.
そのわが国でも,大きな問題が起こっています.大王製紙の問題は,あまりにも単純でお粗末な話ですが,オリンパスはわれわれにも馴染みの会社の問題だけに余計関心を惹かれます.ともに,海外から見ると,まさに会社として「とんでもない」出来事で,会社のガバナンスの強化が叫ばれ,やっとわが国でも「社外取締役」を義務化しようという動きが出ています.オリンパスの問題で驚かされるのは,その問題の国際的な広がりです.解雇された元社長のウッドフォード氏が英国人であったこともさることながら,米国ではFBIも関心を寄せ,米国のオリンパス証券購入者から訴訟が提訴されるという国際的な大問題であるということにも驚かされます.
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