連載 Estrogen Series・100
ホルモン療法と心疾患の関連は?
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1388-1389
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102840
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およそ20年前,ホルモン療法は心血管系に保護的に働くとされていた.その根拠は主に観察的研究にあった.その後,大規模なランダム化コントロール研究がなされ,現在では更年期後の冠動脈疾患(coronary heart disease : CHD)の予防に,ホルモン療法は適応がないことが明らかになっている.今回はACOG(米国産婦人科学会)のCommittee Opinion No.420から,その要旨を引用したい1).なお,この要旨ではエストロゲンのみの使用はET(estrogen therapy),エストロゲン+プロゲストゲンの組み合わせの使用はHT(hormone therapy)と表記されている.
以下,この問題に関する諸研究を年代を追ってみてみたい.
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