今月の臨床 子宮頸癌─予防と妊孕性温存のための治療戦略
妊孕性温存のための治療戦略
2.子宮頸部微小浸潤癌の治療戦略
寺井 義人
1
,
金村 昌徳
1
,
大道 正英
1
1大阪医科大学産婦人科
pp.1239-1242
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102806
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近年の初交年齢の低下や若年者の性行為の活発・多様化により,子宮頸部病変の若年化傾向が顕著となってきた.一方で,集団検診や定期検診の普及に伴って進行子宮頸癌が減少した反面,頸部異形成や上皮内癌,微小浸潤癌が増加し,これら初期癌に対する管理や治療の重要性が高まりつつある.最近では,子宮頸癌発症の若年化に伴い,妊孕能温存を希望する症例が多くなっている.子宮頸癌の妊孕能温存術には,従来からの円錐切除術と最近行われている子宮頸部摘出術とがあるが,本稿では,円錐切除術の限界について焦点をあて,子宮頸部微小浸潤癌の病変の管理・治療法について解説したい.
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