今月の臨床 卵巣がん─最新の治療戦略
初回治療
3.ファーストラインの化学療法
4)腹腔内化学療法
藤原 恵一
1
,
岩佐 紀宏
1
,
長尾 昌二
1
1埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍科
pp.891-896
発行日 2011年7月10日
Published Date 2011/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102724
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進行卵巣癌の標準治療は,原発巣と周囲の臓器切除に加えて,播種した転移巣を含む腫瘍減量手術と化学療法の集学的治療である.
腫瘍減量手術に引き続いて行われる化学療法の内容は,国際的に標準化されており,パクリタキセル175 mg/m2とカルボプラチンAUC 6の点滴静注(TC療法)で,3週間ごと6サイクル投与される.卵巣がんの化学療法は,1975年にシスプラチンが開発されて以来大きな進歩を遂げ,TC療法に至っているが,この間,化学療法の効果をいっそう高めるためのさまざまな試みが行われてきた.そのなかの1つが腹腔内化学療法(IP療法)である.
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