今月の臨床 子宮体癌診療の動向─これだけは知っておきたい
子宮体癌の診断と治療
5.子宮体癌の術後補助療法
日浦 昌道
1
,
野河 孝充
1
1国立病院機構四国がんセンター婦人科・臨床研究部
pp.1650-1655
発行日 2010年12月10日
Published Date 2010/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102525
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はじめに
子宮体癌治療の第一選択は手術療法であり,手術不能例には放射線療法あるいは化学療法が施行される1).再発リスクを有する症例の術後補助療法には化学療法,放射線療法,放射線療法と化学療法の併用があり,いずれの方法を優先するか結論は出ておらず,臨床試験がなされている.わが国では,術後補助療法として放射線療法が施行されてきたが,臨床の場では有害事象の面から最近では化学療法が選択されている.化学療法は進行・再発癌や術後再発が危惧される高リスク群に施行され,本疾患の治療法の評価と臨床試験による標準的治療の確立が課題である.
本稿では,術後補助療法の現況と今後の方向性について記載したい.
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