今月の臨床 ハイリスク妊娠─ここがチェックポイント
妊娠のリスク診断と管理の実際
2.妊娠中・後期のチェックポイント 6)既往子宮手術のリスク評価と管理
板倉 敦夫
1
1埼玉医科大学産科婦人科
pp.1419-1423
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102481
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はじめに
既往子宮手術妊娠・分娩に関する最も重要視すべきリスクは,子宮破裂である.しかし,子宮破裂の頻度は少なく,実際の臨床現場では腹腔内癒着や分娩時・手術中の出血量なども問題となる.既往子宮手術妊娠の管理方針は,近年の産科医療を取り巻く環境の変化によって,大きく変わっている.妊娠・分娩時のリスク評価を行い,適切な管理が求められ,さらには妊産婦にもエビデンスに基づいた説明が必要となる.本稿では,既往帝王切開,既往子宮筋腫核出での妊娠・分娩時のリスクと管理について論文を引用しながら解説する.
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