症例
腹腔鏡下生検で診断しえた後腹膜線維症の1例
加藤 剛志
1,2
,
山崎 幹雄
1
,
阿部 彰子
1
,
木村 光宏
1
,
林 子耕
1
,
中川 康
1
,
苛原 稔
2
1社会保険紀南病院産婦人科
2徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部産科婦人科
pp.1037-1039
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102417
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後腹膜線維症は,1948年にOrmondにより後腹膜腔の非特異的炎症として報告された,比較的稀な疾患である.後腹膜の線維化により尿管狭窄をきたして水腎症,腎後性腎不全へと進行する.画像診断で後腹膜の肥厚がみられ,理学所見と合わせて診断がつけばステロイド治療へと進む.
今回の症例では,典型的な画像所見が得られず,また骨盤内腫瘍が鑑別として挙がったため,腹腔鏡検査および生検による病理検査で確定診断しえた.その後の全身検索で胃癌が発見され,治療中である.
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