今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断
IV 産科における超音波診断─妊娠中・後期
[胎盤異常の診断]
1.前置胎盤
市塚 清健
1
1昭和大学医学部産婦人科学教室
pp.696-699
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102358
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前置胎盤の診断は胎盤と組織学的内子宮口の位置関係に基づきなされる.したがってこれらの診断には経腟超音波断層法(経腟超音波検査)が最も有用であり,現在はほとんどの例で無症候の時期に診断をつけることが可能となっている.しかしながら,診断をつける際には,前述のごとく組織学的内子宮口の同定が必要であり,それには検査の時期が重要で,子宮狭部と子宮頸部の正常超音波像,妊娠経過に伴う変化への理解が要求される.ここでは正常な子宮狭部,子宮頸部について述べた後,2008年に改訂された前置胎盤の診断基準をもとに診断方法と診断時の注意事項について述べる.
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