今月の臨床 生殖医療のトピックス
着床前診断
平原 史樹
1
1横浜市立大学大学院医学研究科生殖生育病態医学(産婦人科学)
pp.1410-1413
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102215
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はじめに
出生前診断は昨今の医学の進歩のなかで多種多様に,著しい進歩を遂げている.一方,生殖補助医療技術(assisted reproductive technology : ART)の発展は今までには考えられなかったさまざまな胎児情報をもたらすようになってきた.なかでも着床前診断(preimplantation genetic diagnosis : PGD)はARTなくしてはありえない手法であり,ARTのもたらした究極の出生前診断といえよう.本邦ではかねてより出生前診断には多くの生命倫理上の議論が起こり,さまざまな立場での見解は必ずしも一致しているわけではない.本稿では着床前診断に関する情報と,それを取り巻く環境に関する問題点を論ずる.
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