特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅰ.診断技術
1.着床前診断
中岡 義晴
1
1IVFなんばクリニック
キーワード:
着床前診断
,
遺伝性疾患
,
染色体転座
,
出生前診断
Keyword:
着床前診断
,
遺伝性疾患
,
染色体転座
,
出生前診断
pp.1613-1621
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000652
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着床前診断(preimplantation genetic diagnosis:PGD)には,生殖医学と遺伝医学の高度な知識と技術が必要となる.その実施は日本産科婦人科学会(日産婦)により厳しく管理され,開始後15年間で承認された約600件の4分の3は均衡型染色体構造異常に起因する習慣流産,4分の1は遺伝性疾患に関する症例である.近年の生殖補助医療の進歩に加え,新たな遺伝学的検査手法の開発により,PGDの解析精度は高まり,適応範囲も広がってきている.PGDは出生前診断による人工妊娠中絶や染色体異常による流産を回避するための唯一の方法である一方,臨床成績や倫理問題など解決すべき課題も多い.
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