症例
帝王切開後子宮創部陥凹性瘢痕に対し腹腔鏡下修復術を行い自然妊娠した続発性不妊症の1例
谷村 悟
1
,
舟本 寛
1
,
炭谷 崇義
1
,
舌野 靖
1
,
中島 正雄
1
,
南 里恵
1
,
飴谷 由佳
1
,
中野 隆
1
1富山県立中央病院産婦人科
pp.1343-1346
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102206
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帝王切開後子宮創部陥凹性瘢痕は帝王切開後の症例にしばしば認められ,子宮破裂や月経異常との関連で議論されることはあるが,続発性不妊症として捉えられることはほとんどない.しかし,一部の症例では陥凹性瘢痕部に月経血が貯留し,子宮内腔に逆流し受精卵の着床を妨げると考えられる
今回われわれは,子宮ファイバースコープで排卵期に月経血の子宮内腔貯留が確認できた8年来の続発性不妊症例を経験した.ほかに不妊の原因が考えられず,子宮体下部の切開層も3mmと菲薄化していたため,創部の陥凹性瘢痕を腹腔鏡下に修復した.その後すぐに自然妊娠することができたので報告する.
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