今月の臨床 若年女性の月経異常を診る
若年女性の月経困難症
白土 なほ子
1
,
長塚 正晃
1
,
岡井 崇
1
1昭和大学医学部産婦人科
pp.1076-1081
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102159
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はじめに
月経困難症状(dysmenorrhea)とは月経時あるいは月経直前より強い(痙攣性の激しい)下腹部痛や腰痛が始まり,月経期間に日常生活を営むことが著しく困難なものと定義される.いわゆる月経痛(menstrual pain)のことある.この月経困難症状に月経前症候群の症状を合わせて月経随伴症状と称する.報告により異なるが,思春期女性の30~50%以上に日常生活に支障をきたす程度の月経随伴症状を認め,月経困難症は思春期外来を訪れる女性の約20~40%を占め,若年女性にとって生涯ではじめて感じる不快な症状かもしれない.本稿では,若年女性の月経困難症の病因や対処法などについて,臨床的視点から述べることとする.
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