今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
II 不妊の治療 D生殖補助医療(ART)
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87.精子細胞を用いた治療について教えてください.
田中 温
1
1セントマザー産婦人科医院
pp.605-607
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102076
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[1]精子細胞を用いた顕微授精の適応
精巣精子抽出法(testicular sperm extraction:TESE)で精子が認められず,最も発達した生殖細胞が精子細胞である場合,または精巣内精子がわずかに認められるが,その形態が奇形であったり,生存性のない不動精子だった場合,または運動性は多少認めても,精子頭部に形態的な異常を認めた場合には,そのような精巣内精子を使わずに,成熟段階上一歩手前の精子細胞を用いたほうが受精率,その後の胚発生率は高くなる1).無精子症の約20~30%がこの精子細胞を用いる治療の適応となる.
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