今月の臨床 卵巣癌診療の最新情報
【卵巣癌治療の最前線】
7.再発卵巣癌の化学療法
工藤 一弥
1
,
大友 圭子
1
,
田㔟 亨
1
,
八重樫 伸生
2
1宮城県立がんセンター婦人科
2東北大学大学院医学系研究科婦人科学分野
pp.1326-1331
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101880
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
再発卵巣癌の化学療法では,前回の化学療法終了から再発までの無治療期間(treatment free interval : TFI)を確認し,再発癌の薬剤感受性を判断することが大切である.TFIが6か月以上ならば薬剤感受性再発癌として前回と同じ化学療法を行う.6か月に満たないTFIであれば薬剤抵抗性再発癌と認識し,前治療薬とは交叉耐性のない薬剤を選択する.
再発時には化学療法,照射,2期的減量手術など,延命の方策を積極的に考えるべきであるが,同時に根治が困難である再発治療の限界をも認識し,必要な患者には緩和,終末期医療を遅滞なく提供し,QOLを保つことが重要である.以下に当科の治療方針を示す.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.