今月の臨床 卵巣がん─最新の治療戦略
再発卵巣がん治療
1.再発卵巣癌の手術療法
津田 尚武
1
,
牛嶋 公生
1
,
嘉村 敏治
1
1久留米大学医学部産科婦人科学教室
pp.914-918
発行日 2011年7月10日
Published Date 2011/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102728
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進行卵巣癌(III期,IV期)では,2年以内にはおよそ55%が,5年以内にはおよそ70%以上が再発するとされている1).また再発例の半数は初回治療後約1年で認められ,1/4は半年以内に認められる.再発後の生存期間の中央値はおよそ2年であり,再発卵巣癌に対する化学療法の奏効期間は初回化学療法の奏効期間を超えることはない.一方,再発卵巣癌に対しての手術療法secondary cytoreductive surgery(SDS)は後方視的検討により報告されているが,その適格基準はまだ明確でない.本稿ではSDSに関する主な報告を紹介し,現時点でのSDSに関する問題点を述べる.
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