- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症 例
患 者 : 30歳,初産婦
主 訴 : 腹痛
既往歴 : 特記すべきことなし.
現病歴 : 妊娠25週6日より,切迫早産にて前医に入院していた.搬送となる前日,便秘による排便困難にてグリセリン浣腸を行い,切迫症状は軽減した.翌日も同様の症状を呈したため浣腸を行ったところ腹痛が増強し,妊娠30週4日に切迫早産,急性腹症にて当科に緊急母体搬送となった.
入院時現症 : 身長166 cm,体重53 kg,血圧110/52 mmHg,脈拍108/分,体温37.2℃,心音および呼吸音は正常であった.腹部は軟で,圧痛,筋性防御,反動痛を認めなかったが,NST(non─stress test)にて頻回の子宮収縮を認めた.内診所見では,子宮口閉鎖,出血は認めなかった.
超音波検査では,胎児の推定体重は1,900 g,胎児および胎盤に異常は認めなかった.
検査所見 : 検査所見は,WBC 13,400/μl,,RBC 452×104/μl,Hb 13.6 g/dl,Ht 41.1%,PLT 20.3×104/μl,ALT 17 IU/l,AST 21 IU/l,LDH 378 U/l,ALP 363 U/l,γ─GTP 6 U/l,T─Bil 0.7 mg/dl,TP 5.9 g/dl,AMY 60 U/l,TC 178 mg/dl,BUN 5 mg/dl,Cre 0.3 mg/dl,Na 132 mEq/l,K 4.0 mEq/l,Cl 101 mEq/l,CRP 3.5 mg/dl,PT 11.6秒,APTT 29.2秒,AT─3 95 mg/dl,FDP 8.3 μg/ml,D─ダイマー 6.7 μg/ml,フィブリノーゲン421 mg/dlであった.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.