今月の臨床 産婦人科臨床の難題を解く─私はこうしている
III 婦人科癌治療
【子宮頸癌】
4.子宮頸癌における術後放射線照射のエビデンスは?
浅川 勇雄
1
,
長谷川 正俊
1
1奈良県立医科大学放射線腫瘍医学講座
pp.566-571
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101745
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1 はじめに
わが国では一般的に,FIGOII期以下の切除可能な子宮頸癌に対しては手術療法が主として行われている1).術後照射は骨盤内再発の予防ならびに治療成績の向上を目的として,予後不良因子を有する症例に対して行われてきた.そのため,遡及的な報告が多く,前向きな臨床試験は少ない.したがって,術後照射の有用性については明確なエビデンスは今のところないというのが現状である2).
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