今月の臨床 不妊治療と多胎妊娠
排卵誘発と多胎妊娠
2.過排卵刺激とならないクロミフェン投与法の工夫
菅沼 信彦
1
,
亀田 知美
1
,
宮家 槙子
1
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
pp.272-275
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101689
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はじめに
クロミフェン(clomiphene citrate, Clomid)はMerrel社で開発された薬剤で,1961年,Greenblattらによって排卵誘発効果が報告され,1968年に市販された.それ以来,その高い排卵誘発率,投与法の簡便さ,副作用が少なく安価であることなどの利点から,不妊治療における排卵誘発剤として,一般臨床領域において広く使用されている.その適応や臨床的効果などは今回の特集の主旨ではないので割愛し,本稿では「多胎と不妊治療」の観点から,クロミフェンによる多胎誘発の可能性とその対応について述べる.
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