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編集後記
岡井 崇
pp.232
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101681
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<お産難民>
平成19年は産婦人科医師不足が臨床現場に実質的な問題を噴出させた年でした.学会認定の流行語大賞は,“医療危機”や “医療崩壊”を押さえて“お産難民”で決まりでしょう.メディアの切り口はさまざまですが,文字通り枚挙に遑がないほど多くの番組や紙面で取り上げられたのはご存知の通りです.
学会も手を拱いていたわけではありません.理事長が先頭となり,厚労大臣,東京都知事を始め政府,関係官省庁に働きかけ,同時に“産婦人科医療提供体制検討委員会”からの緊急提言の発信,サマースクールの開校,産婦人科紹介のDVDの作製,ニュースレターの発行など,考え付く限りの手段を駆使して難局の打開に向けた活動を精力的に行いました.それに加え,草の根運動ともいうべき,会員1人1人の現場からの声も効いたと思います.厚労省も漸く重い腰を上げ,事態の改善のためのいくつかの施策を打出しました.
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