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編集後記
岡井 崇
pp.308
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101989
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〈スーパー母体救命〉
石原知事はpopularityを大事にされるようで,都立病院による妊婦受け入れ不能事例を受けて積極的な対策に取り組む姿勢を示されました.それに先立ち,都の周産期医療協議会が妊産婦救急搬送システムの改良に取り掛かったことは本編集後記(2008年12月号)に記しましたが,知事の後押しにより都からの財政支援が得られ,予想以上に早く新しい体制が樹立できそうです.
この体制の正式名称は「東京都母体救命搬送システム」で,略称として「スーパー母体搬送」と呼ぶことにしました.また,このシステムで搬送される対象症例(患者)を関係者の間では略して「スーパー母体救命」と称し合うことを決めました.現場でのシステムの運用にはこのような愛称を付けることが重要と考えたからです.超緊急帝王切開を「グレードAカイザー」と呼び,病棟での心肺機能停止患者の救命処置依頼を「コードブルー」と称することで,各部署の医療従事者との間で不要な説明や議論をなくし,緊急症例への対応が迅速に行われている状況をヒントにしたものです.
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