連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・30
2回目の妊娠中に発症した先天性胆管拡張症症例
奥 正孝
1
,
宇山 圭子
1
,
前原 将男
1
,
梶原 宏貴
1
,
明石 貴子
1
,
斎藤 仁美
1
,
丸茂 詠子
1
,
小川 恵
1
1東大阪市立総合病院産婦人科
pp.203-206
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101678
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症例
患者:26歳,1経妊・1経産.助産院にて2,690gの女児を分娩した.妊娠経過中に異常は認められなかったとのことである.
既往歴:腹痛で近医を受診した際に胆石症と診断されたことがある.
現病歴:前回とは別の助産院で分娩予定.妊娠初期検査目的で妊娠11週に当科を初診した.妊娠経過ならびに血液検査で異常所見を認めなかった.妊娠14週4日に,胃痛・背部痛を主訴に当院総合内科を受診した.血液検査において,AST 203U/l,ALT 156U/l,ALP 458U/l,LDH 252U/lと肝機能異常が認められ,以前指摘された胆石のときと症状が類似しているとのことで,消化器内科に紹介された.
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