今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション
ここが聞きたい105例の対処と処方
II 内分泌
【過多月経】34.過多月経を訴える40歳代の経産婦です.鉄欠乏性貧血と手拳大に発育した子宮腺筋症を認めます.手術の時期は4か月後に決定しました.
鎌田 泰彦
1
1岡山大学医学部産科婦人科
pp.445-447
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101464
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1 診療の概説
4か月後に手術を控えた子宮腺筋症患者の治療に関する設問である.
過多月経とは,「月経の出血量が異常に多いものをいう.ふつう150 ml以上をいう」と日本産科婦人科学会の用語解説集に定義されているが,実際は患者の主観によるところが大きい.そこで,現に月経量が多くて困っている場合や貧血症状を呈する場合が治療対象となる.
子宮腺筋症は,性成熟期から更年期にかけて好発し,経産婦に多くみられる疾患である.
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