連載 もうひとつのインドネシア―セックスワーカーを通してみたリプロダクティブヘルス・2
インドネシアにおける妊産婦死亡と人工妊娠中絶
東梅 久子
1
1虎の門病院産婦人科
pp.1412-1413
発行日 2006年11月10日
Published Date 2006/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101318
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多様性の国インドネシア
インドネシアは赤道直下に浮かぶ17,500あまりの島々に約2億2,300万人が暮らす世界最大の島嶼国家である.東西5,000km,南北2,000kmに広がる国土の面積は日本の約5倍,言語の異なった250以上の民族から構成される人口は世界第四位である.
ひとくちにインドネシアといっても,高層ビルが立ち並ぶ首都ジャカルタから裸にペニスケースをつけた先住民族が住むイリアン・ジャヤ州まで幅広く,この国を一括りに語ることはできない.国家統一のスローガンである「多様性のなかの統一」は,国家を統治することの困難性をも表している.
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