連載 もうひとつのインドネシア―セックスワーカーを通してみたリプロダクティブヘルス・1
世界における妊産婦死亡と人工妊娠中絶
東梅 久子
1
1虎の門病院産婦人科
pp.1322-1323
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101302
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リプロダクティブ・ヘルスと妊産婦死亡
世界人口白書1)によると世界で年間50万人以上の妊産婦が死亡し,800万人以上が妊娠に関連した疾患に苦しんでいる.妊産婦死亡は1分に1人,妊娠に関連した疾患は1分に20人.この数字がここ数十年ほとんど改善していないことは,リプロダクティブ・ヘルスが貧困,ジェンダーの不平等などと関連して多くの課題を抱えていることを示している.妊産婦死亡の99%は開発途上国の女性であり,ほぼ95%をアフリカとアジアが占める.日本の妊産婦死亡が出生10万対4.3であるのに対して,シエラレオネ2,300,アフガニスタン1,900,ラオス650,インド540である2).
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