連載 症例
頻脈発作に対しカテーテルアブレーション法が有効であったWPW症候群合併妊娠の1例
逸見 博文
1
,
鈴木 静夫
1
,
岡村 直樹
1
,
蠣崎 和彦
1
,
北 宏之
2
,
鵜野 起久也
3
,
遠藤 俊明
4
,
工藤 隆一
4
1市立釧路総合病院産婦人科
2市立釧路総合病院循環器内科
3札幌医科大学第2内科学講座
4札幌医科大学産婦人科学講座
pp.604-607
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101265
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妊娠前からWPW症候群を指摘されていた妊婦に発症した発作性上室性頻拍に対して抗不整脈薬を投与したが,発作が繰り返し,消失しないためカテーテルアブレーションを行った.治療後は発作性上室性頻拍は認めず,妊娠39週4日,3,386 gの男児を経腟分娩した.Apgar score 9点で新生児に特に異常は認められなかった.また産褥期も発作性上室性頻拍は認めず,退院後も経過順調であった.
はじめに
今回われわれは,妊娠前からWPW症候群を指摘されていた妊婦に発症した発作性上室性頻拍に対して抗不整脈薬を投与したが発作を繰り返したので,カテーテルアブレーションを行った症例を経験した.発作性上室性頻拍は再発せず,順調に経過したので報告する.
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