連載 婦人科超音波診断アップグレード・5
子宮外妊娠の超音波所見─卵管妊娠を中心に
佐藤 賢一郎
1
,
水内 英充
2
1新日鐵室蘭総合病院産婦人科
2旭川みずうち産科婦人科
pp.1067-1074
発行日 2004年8月10日
Published Date 2004/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100589
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1 はじめに
子宮外妊娠の本邦における発生率については,詳細な調査は行われていないため正確なところは不明であるが,従来の成書1, 2)では全妊娠数の0.5~1%とされており,日本産婦人科学会3)の報告による平成10年分の生殖補助技術(assisted reproductive technology : 以下,ARTと略)後の子宮外妊娠率は,全体で3.62%(130/3,595例),IVF─ET 4.28%(103/2,407例),ICSI─ET 3.06%(24/785例)などとされている.米国4~6)では1970年には1,000妊娠に対して4.5であったのが,1992年には19.7まで増加しており,性行為感染症による卵管病変の増加やARTの普及,診断技術の向上などが増加の要因とみられている.
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