今月の臨床 月経前症候群と月経痛─どう対応するか
月経痛
器質的原因による月経痛の保存療法
岩部 富夫
1
,
原田 省
1
,
寺川 直樹
1
1鳥取大学医学部産科婦人科学教室
pp.1016-1019
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100375
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はじめに
月経困難症は月経に随伴して起こる病的症状をいい,痙攣様の激しい下腹痛と腰痛を主とした症候群である.月経痛は,本来,月経困難症のなかの疼痛症状だけを指すが,両者は同義に用いられることも多い.月経痛は,子宮内膜症,粘膜下子宮筋腫あるいはミューラー管異常による月経流出路の閉鎖(腟閉鎖など)に起因する器質性月経痛と,骨盤内に疼痛の原因となる器質的病変のない機能性月経痛に分けられる.本稿では,わが国における月経痛の実態と器質性月経痛に対する診断の要点とその保存治療について解説する.
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