今月の臨床 安全な産科手術・処置をめざして
分娩後の手術・処置における安全対策
癒着胎盤の処置と対応
藤森 敬也
1
,
伊藤 明子
1
,
佐藤 章
1
1福島県立医科大学医学部産婦人科学教室
pp.872-875
発行日 2005年6月10日
Published Date 2005/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100349
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
癒着胎盤の発生頻度は年々増加しており,その最大の要因は帝王切開症例の増加によるものと考えられている.この50年でその頻度は10倍になったとされ,およそ2,500分娩に1例と報告されている1)が,実際にはさらに増加していると考えられ,毎日の臨床の場で遭遇する可能性が高くなってきている.その対応は慎重に行わないと思わぬ大量出血をもたらし,母体の生命まで脅かす危険性がある.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.