今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして
機能保存手術
膀胱・直腸瘤手術のトラブルシューティング
中田 真木
1
1三井記念病院産婦人科
pp.760-763
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100331
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術中・術後の合併症
膀胱瘤や直腸瘤の整復手術は,産婦人科ではどちらかというと前方・中心型の性器脱や全般的な腟外翻の修復において腟頂部の牽引と組み合わせて用いられることが多いが,純粋な膀胱瘤の治療に単独で用いても十分に有用であり,実際に泌尿器科では多くの前腟膀胱底形成術が単独で行われている.また,後方の腟会陰形成術や直腸瘤の修復手技は直腸肛門外科においても行われている.
ある程度腟式手術に経験のある術者にとって,これら腟周りの修復手技はさほど困難や危険を感じさせるものではないが,骨盤底支持や膀胱尿道機能に直結し,機能的によい結果を残すためにはより安定した手術進行を求められる.
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