連載 Estrogen Series 67
ホルモン補充療法と子宮内膜癌 英国Million Women Studyの結果
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.791
発行日 2006年5月10日
Published Date 2006/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100138
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エストロゲン単剤の使用は子宮内膜癌を増加させることが立証されている.そのため,エストロゲン(E)による内膜増殖作用に拮抗するためにプロゲステロン(P)が併用(combined HRT)される.併用の方法には,連続的にEとPを組み合わせて使用するもの(continous combined therapy)と,周期の前半にEを使用し,周期後半にPを付け加えるcyclic(周期的)combined therapyとがある.この調査ではE単剤,E+P continuous,E+P cyclicの3種とHRTを使用していないnever usersとを比較検討した.また,ヨーロッパで使用されているTiboloneというエストロゲン製剤の使用も調査対象とした.このTiboloneは米国や日本では未承認のもので,したがって使用されていない.
英国のMillion Women Studyは大規模調査で,対象人口は716,738名の更年期後女性である.そのうちの320,953名(45%)は現在または過去のHRTの使用者である.追跡期間は3.4年で長いとはいえない.
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