今月の臨床 子宮内膜症の新しい治療戦略
不妊症の治療
不妊患者における外科的治療
北島 道夫
1
,
石丸 忠之
1
1長崎大学医学部産婦人科
pp.190-193
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100034
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
病態生理からみた子宮内膜症と不妊との関連は未だ明らかとはいえないが,子宮内膜症が疑われ挙児希望がある患者に対する治療は,まず外科的治療が第一選択となる1~3).この場合,腹腔鏡あるいは開腹術が選択されるが,その内容は多岐にわたり標準化されたものはなく,特にチョコレート嚢胞の取り扱いに関しては,いまだ意見の統一をみていない.しかしながら,子宮内膜症と不妊との関係が広く研究されるようになり,治療における臨床的なエビデンスも蓄積されつつある.本稿では,これでまでに報告されたrandomized controlled study(RCT)におけるエビデンスを中心に,子宮内膜症合併不妊における外科的治療の内容と問題点を概説したい.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.