今月の臨床 子宮内膜症の新しい治療戦略
がん化への対応
<ディベート>がん化という観点で内膜症は手術すべきか?
甲賀 かをり
1
,
大須賀 穣
1
,
武谷 雄二
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.145-147
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100025
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はじめに
子宮内膜症の診療に当たって念頭に置くべき問題は3点に分類できる.“疼痛”,“不妊”,“がん化”である.日常診療では,常にこの3つの観点から,患者の訴え,希望を整理し,治療方針を決定する.ときに3つの問題が複雑にからまり,何を優先させるかが問題となる場合もあるため,それぞれのポイントについての深い理解が求められる.本稿では,特に近年注目されている“がん化”について,診療の現場で“がん化”という観点から子宮内膜症をどう扱うかについて,諸家の報告を紹介し筆者の意見を述べたい.
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