特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(1)婦人科編
腫瘍 子宮内膜症ががん化するのはどうして?
小林 浩
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1平治会ミズクリニックメイワン
キーワード:
MRI
,
卵巣腫瘍
,
卵巣嚢胞
,
CA-125抗原
,
酸化ストレス
,
Tissue-Factor-Pathway Inhibitor 2
,
子宮内膜嚢胞
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Ovarian Cysts
,
Ovarian Neoplasms
,
Oxidative Stress
,
CA-125 Antigen
,
Tissue-factor-pathway Inhibitor 2
pp.1112-1118
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022353395
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子宮内膜症の嚢胞内環境の変化と発癌は密接に関係する。くり返す出血のため酸化ストレス優位な環境にさらされた子宮内膜症細胞は、生存するために有利な遺伝子変異を獲得したクローンが生存し、抗酸化能が回復した環境ではさらに生存に有利な遺伝子変異を獲得した一部のクローンが癌化する可能性がある。実臨床で癌化を診断するためには、経腟超音波診断による嚢胞サイズの変化や隆起性病変の検出が重要であり、このような症例に遭遇した場合にはCA125とTFPI2の組み合わせ検査も選択肢としてあげられる。
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