特集 脊椎外科(第1回脊椎外科研究会より)
後方侵襲による椎体固定術Cloward変法について
山口 義臣
1
,
土方 貞久
2
,
中山 喬司
2
Yoshiomi YAMAGUCHI
1
1東邦大学医学部整形外科学教室
2東京電力病院整形外科
pp.915-917
発行日 1974年11月25日
Published Date 1974/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908507
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腰部椎間板ヘルニアの手術にさいし,固定術併用の要否については,今日もつとも論議の多いところである.われわれは,ヘルニア手術にさいし,全例に固定を要するとは考えず,症例に応じて適応をえらぶべきだとしているが,現在わが国でもつとも広く愛用されているラヴ法については,術後の腰部症状の遺残の問題があり,また再脱出などによる再手術例の多くが,このラヴ法後の症例であることから,必らずしも満足すべき手術法であるとはし難く,症例によつては,はじめから固定を併用する方がよいと考えている.
また,固定方法については,椎体固定がより理論的であり,その侵襲経路については,ヘルニア腫瘤を直視下におさめることができる後方経路がのぞましいと考え,独自の手術法を工夫し,施行していることは,すでにたびたび報告して来たところであるが,今回の機会に,この術式の生まれ来たつた経緯について,またその後の改良点と,その結果さらに成績の向上をみたことを報告する.
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