Japanese
English
論述
PCA人工股関節術後の臨床成績とステム側X線像の検討
Clinical and Chronological X-ray Findings of Femur in Patients Treated with PCA Total Hip Arthroplasty
三原 久範
1
,
蜂谷 將史
1
,
大成 克弘
1
,
藤井 英世
1
,
藤下 彰彦
1
,
大久保 俊彦
1
,
戸口 淳
1
,
久保 実
1
,
小倉 一久
1
,
平田 雅裕
1
,
田中 幸一
1
,
中村 聡明
1
,
山田 勝久
1
Hisanori Mihara
1
1横浜南共済病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Yokohama Minami Kyosai Hospital
キーワード:
PCA人工股関節全置換術
,
PCA total hip arthroplasty
,
ステム
,
stem
,
大腿部痛
,
thigh pain
Keyword:
PCA人工股関節全置換術
,
PCA total hip arthroplasty
,
ステム
,
stem
,
大腿部痛
,
thigh pain
pp.1137-1144
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908278
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抄録:PCA人工股関節術後5年以上経過した末期変形性股関節症36例40関節の臨床症状とステム側X線像の変化を調査した.臨床成績は日整会変形性股関節症判定基準を用いて調査し,術前平均48.5点が調査時には平均93.6点に改善した.術後5年間にいわゆる“thigh pain”を訴えたものが11関節(27.5%)あった,X線像の調査では次の結果を得た.①3mm以上のステムのsinkingが生じたのは1例のみであった.②ステムの髄腔占拠率は正面像では近位・中間・先端の各部位で減少していたが,側面像の先端部では増加傾向にあった.③正面像でのアライメントは3~5未満の軽度の内・外反位が合わせて6関節で,その他は大腿骨軸に正確に挿入されていた、④側面像でのステムのアライメントを大腿骨骨皮質との接触状態により3型に分類した.近位・中間・先端の3点で接触しているtype Aが12関節(30.0%)を占めた.⑤radiopaque line出現頻度は術後3年まで増加し,側面像でステム先端の髄腔占拠率が低い関節ほど多く見られた.⑥atrophyも術後3年まで増加し,大腿骨近位部での発生率が高かった.髄腔占拠率との明らかな相関関係は認めなかった.⑦porous-coating部へ入り込む骨梁形成は,経時的に増加していた.⑧hypertrophyはステム先端部付近に出現し,側面アライメントでtype Aの関節に多く,これらの症例ではthigh pain発生率が高かった.
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