Japanese
English
論述
リウマチ手関節破壊の自然経過における尺骨頭の意義
A Role of Ulnar Head in Rheumatoid Wrist
政田 和洋
1
,
越智 隆弘
1
,
岩瀬 六郎
1
,
脇谷 滋之
1
,
大脇 肇
1
,
小野 啓郎
1
Kazuhiro Masada
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
リウマチ手関節
,
rheumatoid wrist
,
病型
,
disease subset
,
自然経過
,
natural course
,
尺骨頭
,
ulnar head
Keyword:
リウマチ手関節
,
rheumatoid wrist
,
病型
,
disease subset
,
自然経過
,
natural course
,
尺骨頭
,
ulnar head
pp.1126-1133
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908199
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抄録:発症後10年以上経過したRA 71人,134手関節の最終形を5型に分類し,越智の発表したRAの病型分類との相関を検討した結果,1)RA手関節破壊の自然経過は病型分類とよく相関し,2)重症病型においては尺骨頭が自然経過に大きな影響を与えていることが判明した.RA手関節の著明な骨破壊,脱臼を防止するものは,遠位橈尺関節における骨性支持と,triangular fibrocartilage complex(TFCC)を中心とした軟部支持組織である.橈骨遠位端に進行性の骨破壊を呈するものは,著明な骨破壊,手関節の脱臼に至る前段階と考えられ,尺骨頭にかかる長軸方向の力が増大する.この様な症例においてはTFCCを含めた尺骨頭が手関節の破壊,脱臼を防ぐ重要な要素になる,この様な症例は重症病型に属するが,尺骨頭の背側脱臼を示した3例と尺骨頭の著明な骨吸収を示した37例はいずれも手関節の著明な破壊,脱臼を示した.
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