視座
スポーツドクター制度に思う
梅原 忠雄
1
1獨協医科大学
pp.679
発行日 1989年6月25日
Published Date 1989/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908120
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昨年より日本医師会がはじめた健康スポーツ医学講習会を履修すると,健康スポーツドクターとして認められると聞く.スポーツドクター制度を振り返ってみると,この制度は東京オリンピックの際,諸外国の各競技団体に所属しているスポーツドクターの活躍をまのあたりにみて,日本体育協会では日本にもこの制度を取り入れ,選手の健康管理,体力づくり,競技力の向上などに直接活躍できる組織造りをしようという考えを打ち出した.
しかし当時はスポーツに興味を持つドクターは少ないところから,まずスポーツドクターを養成しようと昭和52年頃より毎夏に,日体協傘下の各競技団体所属のドクターを集めて講習会が始められた.この講習会が一区切りできた昭和57年より日体協公認スポーツドクター制度が発足した.当時のスポーツドクターは各人が得意とした種目の競技団体に密着して活躍し,国際大会などでは医事運営に直接当って競技会の円滑な運営に貢献した.
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