ひろば
介護保険制度について思うこと
原口 忠
1
1北海道奈井江町立国民健康保険病院
pp.734
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105646
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4月1日より公的介護保険制度が始まった.私の勤務する病院(100床)では,一般病床のほかに50床あった療養型病床群のうち,30床が介護保険適用の介護療養病棟の指定を受け,20床が今までどおりの医療保険適用の療養型病床群となった.
介護療養病棟に入りたくても,自立や要支援の認定を受けたいわゆる社会的入院に近い患者は選択の余地なく,医療保険適用の療養型病床群に入らざるを得ない.私の理学療法の担当患者の1人である76歳のSさんは,「要介護5」の認定を受け,介護療養病棟に入った.これまでは身体障害者手帳の1級を所持していたので,食事代程度の費用しか必要なかったが,今回は食事代を含めてその3倍近い自己負担となった.
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