Japanese
English
臨床経験
脊柱管内血管脂肪腫の2例
Spinal Angiolipoma. A Report of Two Cases and Review of the Literature
小島 朗
1
,
冨士 武史
1
,
白崎 信己
1
,
倉都 滋之
1
,
原田 武雄
1
,
久保 雅敬
1
,
濱田 秀樹
1
,
虎頭 廉
2
,
中岡 和哉
3
,
佐谷 稔
3
Akira Kojima
1
1大阪府立病院整形外科
2大阪府立病院第一研究検査科
3大阪府立病院第一外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Prefectural Hospital
キーワード:
血管脂肪腫
,
angiolipoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
,
硬膜外腔
,
epidural space
,
対麻痺
,
paraplegia
Keyword:
血管脂肪腫
,
angiolipoma
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
,
硬膜外腔
,
epidural space
,
対麻痺
,
paraplegia
pp.319-324
発行日 1989年3月25日
Published Date 1989/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908060
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抄録:脊髄血管脂肪腫は稀であるとされているが我々は硬膜外血管脂肪腫の2症例を経験した.
症例1は60歳男性で主訴は歩行障害であり,両下肢の痙性不全麻痺を認めた.腫瘍は第5胸椎高位から第10胸椎高位に及び,完全切除は不可能であったが術後神経症状は改善した.現在手術後9年を経過したが神経症状の再発を見ていない.症例2は76歳男性で主訴は咳嗽であり,胸部以下の軽度の知覚障害と両下肢の痙性を認めた.腫瘍は第9,10胸椎高位にあり硬膜外腔だけでなく脊柱管外にも広がっており砂時計腫型発育をしていた.腫瘍切除により知覚障害の消失と痙性の軽減を得た.脊髄血管脂肪腫は現在我々が知りえた範囲では34例報告されており,今回の2例を含めて36例を検討し報告した.
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