認定医講座
股関節の外傷
安藤 謙一
1
1藤田学園保健衛生大学医学部整形外科
pp.1451-1460
発行日 1988年12月25日
Published Date 1988/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907996
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1.外傷性股関節脱臼
正常な股関節は,深い寛骨臼の中に球状の大腿骨頭がしっかりとはまり込み,極めて安定した関節である.従って,本脱臼は強大な外力が働いた場合に発生し,全外傷性脱臼の3〜4%とその発生率は少ないとされていたが,近年交通事故の増加に伴い本脱臼も増加傾向にある.発症原因は交通事故によるものが大半を占め,青壮年期の男性に好発する.本脱臼は後方,中心性,前方に分けられる.
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