整形外科を育てた人達 第60回
Augusta Klumpke(1859-1927)
天児 民和
1
1九州大学
pp.768-771
発行日 1988年6月25日
Published Date 1988/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907889
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昭和一桁時代の私達整形外科医はFritz Langeの「Lehrbuch der Orthpaedie」を重要な教科書として座右に置いていた.この教科書の腕神経叢麻痺の項には上位型と下位型のあることが書いてあり,上位型はErb型,下位型はKlumpke型となっている.ErbはWilhelm Heinrich Erb(1840-1921)で神経病学者として有名で我々もよく耳にする名である.しかしKlumpkeについてはあまり詳しいことがわからなかった.ところが少し調べるとKlumpkeは女性で米国より欧州に移住して来た数奇な経歴のある人であることを知り,少し詳しく調べてその伝記の一部を紹介することにした.
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