Japanese
English
臨床経験
家族性多発性外骨腫が悪性繊維性組織球腫に悪性化した1症例
A Case Report of Malignant Fibrous Histiocytoma Arising in Multiple Osteochondroma
森本 一男
1
,
指方 輝正
2
,
有田 親史
3
Kazuo Morimoto
1
1兵庫県立成人病センター整形外科
2兵庫県立成人病センター病理部
3三木市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hyogo Medical Center for Adult
キーワード:
外骨腫
,
osteochondroma
,
悪性繊維性組織球腫
,
malignant fibrous histiocytoma
,
電子顕微鏡
,
electron microscopy
,
tubuloreticular structure
Keyword:
外骨腫
,
osteochondroma
,
悪性繊維性組織球腫
,
malignant fibrous histiocytoma
,
電子顕微鏡
,
electron microscopy
,
tubuloreticular structure
pp.1415-1419
発行日 1987年12月25日
Published Date 1987/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907746
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抄録:外骨腫が悪性化する場合には,ほとんどの症例が軟骨肉腫に変化する.しかし,我々は家族性多発性外骨腫が悪性繊維性組織球腫に悪性化した,非常に稀な症例を経験したので報告した.
症例は21歳,女性で,家族歴に祖母,父,叔父などに外骨腫を認めた,3歳のときに多発性外骨腫の診断をうけた.10歳ごろに,すでに右足関節の後方に腫瘤がみられ,21歳で急に腫瘤は腫大し,疼痛をきたしたので切除された.組織検査で典型的なstoriform patternを示す悪性繊維性組織球腫と診断された.ただちに広域切除されたが,局所再発をきたしたので下腿切断されて経過観察中である.
この症例は脱分化型軟骨肉腫との鑑別が困難で比較検討を加えて報告した.
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